「この牌、鳴くべき?それともスルー?」と対局中に迷った経験は誰にでもあるはずです。鳴き判断は麻雀の勝敗を大きく左右する重要なスキルですが、明確な基準なしに感覚で打っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、鳴くべきかどうかを判断するための5つの基準を体系的に解説します。実践例題も5問用意していますので、読み終えた後には「迷わず判断できる」状態を目指しましょう。
【結論】鳴き判断は「5つの条件」で9割決まる

鳴き判断に迷う原因の多くは、判断基準が曖昧なまま感覚で打っていることにあります。
プロ・上級者がなぜ素早く鳴くかどうかを判断できるかというと、無意識のうちに複数の条件をチェックしているからです。
その条件を言語化・体系化したものが「5つの判断基準」です。
この基準を身につけるだけで、鳴き判断の精度は劇的に向上します。
鳴くべき5条件を30秒で理解する
まず結論から提示します。以下の5条件を確認してください。
- 打点が2翻以上確定している(役牌、タンヤオ+役牌、ホンイツなど)
- テンパイまで2シャンテン以内(鳴いて実質的にテンパイに近い)
- 巡目が6巡目以内、または終盤で和了を急ぐ必要がある
- 鳴いた後の待ちが良形(両面・三面張など)
- 場況が攻め寄り(他家のリーチがない、点数状況が攻撃的)
この5条件のうち3つ以上当てはまれば鳴いてよいというのが基本的な目安です。
逆に2つ以下しか当てはまらない場合は、門前でリーチを狙う方が期待値的に高くなるケースが多いです。
迷ったときの最終判断|3つ以上当てはまれば鳴く
複数の条件が絡み合って迷うときは、「3つ以上のルール」を最終的な拠り所にしてください。
例えば「打点は2翻確定・2シャンテン・8巡目・待ちは愚形・リーチなし」という状況なら、5条件中3つ(打点・シャンテン数・攻め場況)が当てはまるので鳴きの判断が有効です。
ただし、条件の質にも注意が必要です。
打点と待ちの良形は特に重要度が高い条件であり、この2つが両方満たされていれば他の条件が1つ足りなくても鳴きを選択して問題ない場合がほとんどです。
逆に「打点が1翻しかなく、待ちも愚形」という場合は、他の3条件が揃っていても鳴きは慎重に考えるべきです。
そもそも鳴きとは?ポン・チー・カンの基本ルール

鳴き判断の解説に入る前に、鳴きの基本ルールを確認しておきましょう。
麻雀における「鳴き(副露)」とは、他家が捨てた牌を宣言して自分の手牌に取り込む行為を指します。
鳴きには大きく分けてポン・チー・カンの3種類があり、それぞれ使える条件と目的が異なります。
ポン・チー・カンの定義と使い分け
| 鳴きの種類 | 条件 | 主な目的 |
|---|---|---|
| ポン | 同じ牌を2枚持っているときに、誰かが捨てた同牌を取る | 対子→刻子にして役牌やトイトイを作る |
| チー | 上家(左隣の人)が捨てた牌で順子を完成させる | タンヤオやチャンタなど順子系の役を素早く完成させる |
| カン | 同じ牌を4枚揃える(大明槓・加槓・暗槓) | 嶺上牌のドラを増やす、打点を上げる |
使い分けの基本として、ポンは方向性が広く上家以外からでも鳴けるため、役牌(東・西・南・北・白・發・中)を素早く確定させたいときに積極的に使います。
チーは上家限定という制約があるものの、タンヤオやチャンタ系の手に向かうときに非常に有効です。
カンは打点アップを狙う上級者向けの技術で、ドラが増える反面、相手にも嶺上開花のチャンスを与えるリスクがあります。
鳴くと何が変わる?門前との決定的な3つの違い
鳴くことで、門前(鳴かない状態)と比べて大きく3つの点が変化します。
①リーチができなくなる:鳴いた手牌はリーチ宣言不可。門前でのリーチは+1翻かつ裏ドラも絡むため、期待値が高い局面では大きな損失になります。
②手牌が公開される:鳴いた面子は全員に見えるため、手の方向性が読まれやすくなります。例えば役牌をポンすれば「鳴き役牌」と判断され、他家が安牌を選びやすくなります。
③和了スピードが上がる:1鳴きにつき約2巡分短縮できると言われており、素早いアガリを狙える反面、守備力は落ちます。
この3点を理解した上で「鳴くべきか」を判断することが、副露判断の第一歩です。
鳴きのメリット5つ|上級者が積極的に鳴く理由

上級者はなぜ積極的に鳴くのでしょうか。
それは鳴きの持つ5つのメリットを最大限に活用しているからです。
それぞれのメリットを具体的に解説します。
和了スピードが格段に上がる(1鳴き≒2巡短縮)
鳴きの最大のメリットは和了までの巡数を大幅に短縮できることです。
一般的に、1回の鳴きで自分のツモ番を1回スキップする代わりに面子が1つ確定するため、実質的に約2巡分の短縮効果があるとされています。
例えば4シャンテンの手牌から2回鳴けば、実質8巡分の短縮になる計算です。
麻雀の1局は最大18巡ですが、誰かがアガって終わる平均的な局は12巡前後で終わることが多いため、8巡の短縮はゲームの主導権を大きく握れることを意味します。
特に局終盤や点数を追い上げる必要がある局面では、スピードアップの効果は絶大です。
打点が確定する(役牌・ホンイツ・トイトイ)
鳴きを使う役の多くは打点が事前に計算しやすいという特徴があります。
- 役牌ポン:最低1翻確定、ドラや他の役で積み重ね可能
- ホンイツ(食い断なし):2翻確定、さらに役牌と組み合わせると3〜4翻にも
- トイトイ(鳴き):2翻確定、役牌ポンと合わせれば3翻以上
- タンヤオ(食い断あり):1翻確定だが序盤から狙えるため速度面で優秀
リーチと違い「最低でもこの点数は取れる」という確実性が高いため、点数設計が立てやすいです。
特にオーラスで「あと何点必要か」が明確な状況では、鳴きで打点を確定させる選択が合理的です。
他家の手を遅らせる妨害効果がある
鳴きには自分の和了スピードを上げるだけでなく、他家の手を妨害する効果もあります。
例えば、誰かが待っている牌(待ち牌)を鳴いてしまうことで、その人のテンパイ・アガリのチャンスを一時的に潰すことができます。
また、役牌をポンすることで他家に「この人は攻めている」と認識させ、危険牌を手放しにくくさせる心理的プレッシャーを与えることも可能です。
上級者はこの妨害効果を意識的に活用し、自分が和了できない局面でも鳴きで他家の動きを牽制します。
安全牌を抱えながら攻められる
鳴くと手牌が減る(面子が公開される)ため、一見守備が弱まるように思われますが、鳴きによって不要牌を早期に処理できるという側面もあります。
鳴き判断の段階で「鳴いた後に安牌を手牌に残せるか」を確認することで、リスクを抑えた攻めが可能になります。
例えば、役牌をポンして不要な字牌(他家の安全そうな牌)を手元に残しておく戦法は、攻守バランスの観点から非常に有効です。
「鳴いた後の手牌に安牌が2〜3枚ある」ことが理想的な鳴きと言えます。
場況をコントロールできる
鳴きは単に自分の手を進めるだけでなく、場の流れをコントロールする高度な使い方もあります。
例えば、東場・南場の局の最終盤で自分がトップ目のとき、積極的に鳴くことで局を早く終わらせてトップを守る選択が有効です。
また、同卓の誰かが大きな手を作り始めていると感じたとき、鳴きで素早くアガって局を流すことで被ダメージを回避できます。
このように鳴きは「自分のアガリ」だけでなく「場の展開管理」にも使える多機能なスキルです。
鳴きのデメリット5つ|初心者が負ける本当の理由

鳴きにはメリットがある一方で、使い方を誤ると大きな失点につながるデメリットも存在します。
初心者が鳴いて負けるパターンのほとんどは、以下5つのデメリットを無視した鳴きが原因です。
リーチができなくなる(裏ドラ期待値の損失)
鳴いた手はリーチ宣言ができません。
門前リーチの期待値はどれほどかというと、リーチ自体で+1翻に加え、裏ドラが1枚乗る確率は約25%前後、2枚乗る確率は約4%前後と言われています(手牌の種類数によって変動)。
例えば1翻30符の手なら、門前リーチ+裏1で「3翻30符=3,900点」になるところ、鳴くと「1翻30符=1,000点(子)」程度にしかなりません。
打点が低いまま鳴くことは、約3,000〜5,000点相当の期待値を捨てることにもなりえます。
1翻のみの手を序盤から鳴くことは、この損失を自ら作り出す行為です。
手役の選択肢が狭まる(門前限定役が消える)
鳴くことで使えなくなる役があります。
- メンタンピン(門前タンヤオ平和):鳴くと平和が消えて打点が大幅ダウン
- 一発:リーチ後1巡以内の和了なので、鳴きでは不可
- ピンフ:門前限定の役なので鳴いた時点で消滅
- 七対子・国士無双:そもそも鳴き不可の役
メンタンピンリーチ一発のような高打点を狙える手を鳴きで壊してしまうのは、もっともやってはいけない失敗パターンのひとつです。
鳴く前に「鳴かなかった場合の最高打点」と比較する習慣を持つことが大切です。
守備力が大幅に低下する
鳴くと手牌が減るため、安牌の選択肢が狭まり守備が困難になります。
門前の13枚手牌なら安牌を複数抱えて身構えることができますが、3副露後の4枚手牌では選択肢がほぼ0になります。
他家にリーチをかけられた場合、安牌がなければ危険牌を切り続けるしかなく、放銃リスクが飛躍的に高まります。
特に3副露以上はほぼ降りられない状態と考え、鳴き始める前に「他家がリーチしても対処できるか」を必ずチェックしてください。
手牌を読まれやすくなる
副露した面子は全員に公開されるため、手の方向性・待ち牌・打点レベルが読まれやすくなります。
例えば「中をポン→タンヤオ系の牌を切り出す」という動きをすれば、中ドラを含む役牌手であることが読まれ、他家は役牌周りの安牌を優先するようになります。
読まれることで待ち牌が出にくくなり、ツモ和了一択になる場合もあります。
特に終盤の鳴きは待ちを絞られやすいため、このリスクを念頭に置いた鳴き判断が求められます。
打点が下がるケースが多い(食い下がりの影響)
一部の役は「食い下がり」といって鳴くことで翻数が1翻下がるものがあります。
- タンヤオ:門前2翻→鳴き1翻(食い断あり麻雀の場合)
- ホンイツ:門前3翻→鳴き2翻
- チャンタ:門前2翻→鳴き1翻
- ジュンチャン:門前3翻→鳴き2翻
食い下がりによる打点損失を計算せずに鳴くと、期待していた点数が取れないという結果になりかねません。
鳴く前に「鳴いた場合の翻数」を必ず確認する習慣が重要です。
迷わない鳴き判断|5つの基準を徹底解説

ここからは最も重要な「5つの判断基準」を詳しく解説します。
それぞれの基準がなぜ重要なのか、具体的な数値や事例も交えながら説明します。
基準①打点は2翻以上確定しているか
鳴き判断の最初の関門は打点の確認です。
鳴いた状態で2翻以上確定しているかどうかを必ずチェックしてください。
2翻確定の手の例としては「役牌+タンヤオ」「ホンイツ(食い下がり後2翻)」「トイトイ+役牌」などが挙げられます。
なぜ2翻かというと、鳴きによるリーチ・裏ドラの期待値損失を補うための最低ラインが2翻程度と考えられるからです。
1翻のみ確定の手(例:役牌1枚のみポン)を安易に鳴くと、相手のリーチ一発裏ドラの跳満以上に払う可能性があり、長期的な期待値が悪化します。
例外として認められるのは「オーラスで1翻でもアガればトップ確定」など、点数状況から打点要件が下がる場面です。
基準②テンパイまで何シャンテンか(2シャンテン以内が目安)
鳴いた後のシャンテン数も重要な基準です。
鳴いてテンパイ(0シャンテン)になるなら最優先で鳴く価値ありです。
1シャンテンになる場合も積極的に鳴いてよいケースが多いです。
2シャンテン以内が目安で、鳴いても3シャンテン以上残るなら基本的にスルーを推奨します。
なぜなら、3シャンテン以上あると和了までに多くの牌を引く必要があり、途中で他家にリーチされた際に安牌不足で身動きが取れなくなるリスクが高まるからです。
なお「鳴いてテンパイだが愚形(カンチャン・ペンチャン)」の場合は、後述の基準⑤と合わせて慎重に判断してください。
基準③今は何巡目か(6巡目がボーダーライン)
巡目は鳴き判断において非常に重要なパラメータです。
6巡目以内なら積極的に鳴いてよく、7〜12巡目は条件次第、13巡目以降は打点より速度優先が基本方針です。
序盤(1〜6巡目)は門前でリーチを狙う余裕があるため、打点が低い鳴きは慎重に判断します。
中盤(7〜12巡目)は状況に応じて判断が分かれますが、2翻以上確定・2シャンテン以内であれば鳴いてよいでしょう。
終盤(13巡目以降)は牌山が少なく門前リーチのチャンスも限られるため、たとえ1翻でも鳴いて素早く和了することが優先される場合があります。
点数状況(オーラスなど)によっては、この巡目の基準を調整してください。
基準④場況はどうか(他家の動向・点数状況)
場況とは「他家の動向」と「現在の点数状況」の2つを指します。
【他家の動向】
- 他家がリーチをかけている場合:安牌がなければ鳴きは危険(降りられなくなる)
- 他家が早い仕掛けをしている場合:自分も鳴いてスピードを合わせる判断が有効
- 他家が全員門前気配の場合:鳴きで先手を取りやすい状況
【点数状況】
- トップ目を守る局面:点数を与えなければよいので、安全な鳴きで局を早く終わらせる選択が有効
- ラス目で逆転が必要な局面:打点を最大化する必要があり、鳴くなら高打点が確定している場合のみ
- 2〜3位で着順変動が見込まれる局面:打点とスピードのバランスで判断
場況の読みは麻雀上達において最も経験が求められる要素ですが、「リーチ者がいるかどうか」だけでも毎局確認する習慣をつけましょう。
基準⑤鳴いた後の待ちは良形か
最後の基準は「鳴いた後の待ち」の質です。
良形待ち(両面・三面張・シャンポン)は和了確率が高く、鳴きの効果を最大化できます。
愚形待ち(カンチャン・ペンチャン・単騎)は和了確率が低く、鳴きの恩恵(スピードアップ)が活かしきれないケースが多いです。
具体的な和了確率の目安として、両面待ちは残り牌8枚前後を引ける可能性があるのに対し、カンチャン待ちは4枚前後と約2倍の差があります。
ただし打点が十分高い場合(満貫以上)は、愚形テンパイでも鳴く選択が有効な場面があります。
「打点が低い+愚形待ち」の組み合わせは鳴きを絶対に避けるべき状況として覚えておいてください。
絶対に鳴いてはいけない3つのパターン

5つの基準を逆から見ると、「絶対に鳴いてはいけないパターン」が浮かび上がります。
以下の3パターンはどんな状況でも基本的に鳴きを回避すべきケースです。
パターン①1翻しかない手を序盤で鳴く
最も多い失敗パターンが「役牌1枚のみをポンして1翻の手を作る」という鳴きです。
この状態でアガれたとしても、得点は子で1,000点、親で1,500点程度にしかなりません。
一方、他家にリーチをかけられて放銃すると3,900〜7,700点以上失うリスクがあります。
1翻手は「得られる点数」と「放銃リスク」が全く割に合わないため、序盤(6巡目以内)では原則スルーが正解です。
例外は「オーラスで1,000点のアガリで十分(トップ確定など)」の場面のみです。
パターン②愚形待ちが確定する鳴き
「鳴けばテンパイだが、待ちはカンチャン(例:2-4待ちで3待ち)しかない」という状況も危険です。
カンチャン待ちの和了牌は最大4枚しかなく、終盤で他家に使われていることも多いです。
打点が低い場合(2翻以下)に愚形テンパイを取りに鳴くのは、「ほぼアガれない+守備も弱い」という最悪のポジションを選ぶことになります。
この場合は鳴かずに手を変化させてより良い待ちを目指すか、門前リーチを狙う方が長期的に得策です。
パターン③他家リーチ時に安牌がない状態で鳴く
他家にリーチをかけられている状況で、安牌がないまま鳴くのは非常に危険です。
鳴くと手牌が減り、切れる牌の選択肢がさらに少なくなります。
例えば副露後に手牌が4枚しかない状態でリーチ者に対して回るのは、ほぼ確率的に安牌を維持することが不可能です。
リーチ者がいる状態で安牌が2枚以下なら、鳴くのではなく全力で降りる選択を取るべきです。
鳴きによる攻めは、安牌の裏付けがある場合に限定してください。
【実践例題】この牌姿、あなたなら鳴く?5問で判断力を鍛える

ここからは5つの実践例題を通じて、鳴き判断の感覚を鍛えましょう。
先ほどの5つの基準を照らし合わせながら、「鳴くべきか否か」を考えてみてください。
例題①東1局5巡目・役牌ドラ1の1シャンテン
【状況】東1局5巡目、子。手牌は役牌(中)+ドラ1を含む1シャンテン。上家が中を切った。
【5条件チェック】
- 打点:中ポン+ドラ1で2翻確定 ✅
- シャンテン:鳴いてテンパイ(0シャンテン) ✅
- 巡目:5巡目(6巡目以内) ✅
- 場況:他家リーチなし、東1局で状況良好 ✅
- 待ち:両面待ちになる ✅
【答え】鳴く(5条件すべて満たす)
5条件全て揃った理想的な鳴き場面です。迷わずポンを宣言しましょう。
例題②東2局3巡目・タンヤオのみ2シャンテン
【状況】東2局3巡目、子。タンヤオのみで進行中の2シャンテン。上家が2を切り、チーすれば1シャンテンになるが打点は1翻のみ。
【5条件チェック】
- 打点:タンヤオのみ1翻(2翻未満) ❌
- シャンテン:鳴いて1シャンテン ⚠️(テンパイではない)
- 巡目:3巡目(超序盤)❌
- 場況:全体的にまだ序盤で急ぐ必要なし ❌
- 待ち:鳴いてもまだ1シャンテン、待ちは不明 ⚠️
【答え】スルー(満たす条件が1つのみ)
3巡目に1翻手を鳴くのは典型的な悪手です。門前でメンタンピンリーチを目指しましょう。
例題③南1局8巡目・ホンイツ2シャンテン
【状況】南1局8巡目、親。ホンイツ(食い下がり2翻)の2シャンテン。下家が字牌を切った。鳴けば1シャンテンになる。
【5条件チェック】
- 打点:ホンイツ2翻(食い下がり後)、役牌も加えれば3〜4翻も見込める ✅
- シャンテン:鳴いて1シャンテン ✅
- 巡目:8巡目(やや中盤) ⚠️
- 場況:他家リーチなし、親番なのでアガりたい ✅
- 待ち:1シャンテン後の待ちは両面になる可能性あり ✅
【答え】鳴く(4条件満たす)
親番でホンイツ方向の高打点が見込めるため、積極的に鳴いてテンパイを目指すべき局面です。
例題④オーラス・トップ目・2翻確定1シャンテン
【状況】オーラス、自分がトップ目で2位との差は5,000点。2翻確定の1シャンテン。上家が有効牌を切った。
【5条件チェック】
- 打点:2翻確定 ✅
- シャンテン:鳴いてテンパイ ✅
- 巡目:オーラス終盤 ✅(早くアガって局を終わらせる)
- 場況:トップ目なので、アガって局を終わらせれば確定トップ ✅
- 待ちの良形:両面 ✅
【答え】鳴く(5条件全て満たす)
トップ目でオーラスなら素早く鳴いてアガることが最優先。局を早く終わらせる判断が正解です。
例題⑤オーラス・ラス目・満貫必要な2シャンテン
【状況】オーラス、自分がラス目で3位との差は12,000点。逆転には満貫(8,000点)以上が必要。役牌をポンすれば2シャンテン→1シャンテンになるが、現状の打点は役牌1枚のみで1翻。
【5条件チェック】
- 打点:現状1翻のみ(満貫にはほど遠い) ❌
- シャンテン:鳴いて1シャンテン ✅
- 巡目:オーラス ⚠️(急ぐ必要はあるが、打点が不足)
- 場況:逆転に満貫が必要で、低打点アガリは無意味 ❌
- 待ち:不明だが良形の可能性あり ⚠️
【答え】スルー(目的の打点に全く届かない)
逆転に満貫が必要な局面で1翻手を鳴くのは論外です。門前で高打点(リーチ一発裏ドラなど)を目指す方が合理的です。
【保存版】対局中に使える鳴き判断チェックリスト

ここまで解説した内容を、対局中にすぐに参照できる形でまとめます。
特にオンライン麻雀(天鳳・雀魂など)では制限時間があるため、このチェックリストを頭に入れておくことで素早い判断が可能になります。
スマホで見ながら使える5項目チェック
鳴く前に以下の5項目を素早く確認しましょう。
- □ 打点2翻以上確定?(役牌・タンヤオ+α・ホンイツなど)
- □ 鳴いて2シャンテン以内(テンパイ・1シャンテン)になる?
- □ 巡目は適切?(序盤なら打点必須、終盤なら速度優先)
- □ 他家リーチなし、もしくは安牌2枚以上あり?
- □ 鳴いた後の待ちは良形(両面・三面張)になる?
3つ以上チェックが入ったら鳴く、2つ以下ならスルーを基本判断とします。
また「①と⑤が両方✅」なら他の条件が2つ以下でも鳴きを検討できます。
判断フローチャート|Yes/Noで迷わず決める
以下のフローチャートに沿って判断することで、複雑な状況でも迷いなく答えが出ます。
- 打点2翻以上確定? → No → スルー確定(例外:オーラス特殊状況)
- Yes → 鳴いてテンパイor1シャンテン? → No → スルー推奨
- Yes → 他家リーチ中で安牌なし? → Yes → スルー(守備優先)
- No → 待ちは良形? → No → 打点確認(満貫以上なら鳴く)
- Yes → 鳴く
このフローチャートを使えば、5秒以内に鳴くかどうかの判断が出るようになります。
対局前に頭に叩き込み、反射的に使えるようにしましょう。
鳴き判断をさらに極めたい人へ|おすすめ学習法

5つの基準を理解した後は、実際の対局で精度を高めていくことが重要です。
ここでは書籍と実戦の両面からおすすめの学習法を紹介します。
書籍で学ぶ:副露判断の名著2選
鳴き判断・副露戦術を体系的に学べる書籍として、特に以下の2冊が麻雀学習者に高く評価されています。
- 『麻雀超プロ研究(福地誠 著)』:副露を含む戦術全般を数値的に解析した一冊。「なぜ鳴くべきか」を論理的に理解したい人に最適。
- 『現代麻雀技術論(雀ゴロK 著)』:ネット麻雀での実戦データを元に副露・守備・打点バランスを解説。初中級者が最初に読む本として定評がある。
書籍学習のポイントは「読んで終わり」にせず、次の実戦で1つだけ意識することを実践する点です。
例えば「今日の対局は打点2翻未満の鳴きを一切しない」というように、1つの学びを集中的に試してみましょう。
実戦で学ぶ:天鳳・雀魂で場数を踏む方法
鳴き判断の精度を上げる最速の方法は実戦をこなしながら自分の判断を振り返ることです。
天鳳・雀魂などのオンライン麻雀では牌譜機能が充実しており、自分の対局を後から見直すことができます。
具体的な学習方法として、以下のステップを推奨します。
- 対局後に牌譜を確認し、「鳴いた場面」「スルーした場面」を全て抽出する
- その判断が5条件のうちいくつ満たしていたかを数える
- 条件を満たしていないのに鳴いた場面(過剰な鳴き)と、満たしていたのにスルーした場面(消極的なスルー)を特定する
- 翌局の対局でその修正を意識して実践する
この振り返りサイクルを週10〜20局を目安に繰り返すことで、1〜2ヶ月で鳴き判断の精度が体感できるほど向上します。
天鳳は段位戦で実力者と対局できるため、上位プレイヤーの鳴き判断を観察する機会も豊富です。
まとめ|鳴き判断の5つの基準を覚えれば迷わなくなる
この記事で解説した鳴き判断の5つの基準を最後にまとめます。
- 基準①:打点2翻以上確定している(1翻手を序盤で鳴くのは原則NG)
- 基準②:鳴いて2シャンテン以内(テンパイ・1シャンテンになるなら積極的に)
- 基準③:6巡目がボーダーライン(序盤は打点優先、終盤はスピード優先)
- 基準④:場況を確認する(他家のリーチ有無・点数状況は必ず見る)
- 基準⑤:待ちの良形を確認(打点が低いなら良形でないと鳴きの価値なし)
この5条件のうち3つ以上当てはまれば鳴く、2つ以下ならスルーを基本方針としてください。
鳴き判断に迷うのは基準がないからです。今日から5条件のチェックを習慣にすることで、対局での迷いが大幅に減るはずです。
まずは次の対局で「打点が2翻確定しているかどうか」の1点だけを意識してみましょう。
小さな意識の変化が、麻雀の成績を大きく変える第一歩になります。


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